日博上人という方は、 その御一生、 最後に残された辞世の句に、
「命をば 妙法華経に奉り カンナをかけてやりし日もあり」
とお詠みになっているように、 僅か法寿61歳でご遷化になられるまで、 御法のため、 ご弘通のため、 命を削って、大正から昭和を駆け抜けられた偉大な御導師です
乗泉寺で得度をされ、 横浜の妙深寺、 小田原法正寺、相模原妙現寺で住職をつとめられ、 さらに会津や館山、熱海、 静岡、 甲府など、 広くご奉公の功績を残されました。
そしてご弘通の想いは国内にとどまらず、 パラオ・テニアン・サイパン、 さらには二度にわたるブラジルでのご奉公。
また、 「国立箱根療養所」 の慰問活動や、 「児童養護施設・ゆりかご園」 の開設、 ライ病患者への献身的な支援など、社会福祉への貢献も大きく、 そのご一生は、 怨嫉や病気との闘いであり、 それらを不屈の魂、 現証御利益で乗り越えられ、 無より有を生じ、 真の生きた佛立信心の姿を、 私たちに示してくださいました。
そしてその不屈の佛立魂は、 日博上人のご意志を受け継ぐ一人ひとりの心に、 今も生きているのです。